換気の種類と換気方法

換気とは、室内の空気を排出し、新鮮な空気(外気)と入れ替え、特定の空間の空気環境を維持、または改善することをいいます。

換気を行う方法は、主に自然換気と機械換気があります。

 

自然換気

 

自然換気とは、屋外の風による風力差や建物内外の温度差による空気の浮力を利用した方法、対流を利用した方法などがあり、パッシブ換気(パッシブクーリング)とも呼ばれています。

しかし自然条件に左右されるので換気量をコントロールできないという欠点があるため、実用的なものは現在研究が続けられております。

また、吸気口としてルーバを設け、反対側上部(他端上部)に排気口を設けて自然換気を行う方法を第四種換気といいます。

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機械換気

 

機械換気とは、送風機や排風機を用いて強制的に換気を行う方法で、強制換気とも呼ばれています。

この機械換気はその原理と仕組みによって、第一種機械換気方式、第二種機械換気方式、第三種機械換気方式の3つの換気方式があります。

また機械換気は機械によって換気量をコントロールしたり、空気濾過機(フィルター)を取り付け空気の濾過をすることなどもできます。

 

■ 第一種換気方式

送風機と排風機を併設して、給気・排気を強制的に行う換気方法で、室内の空気圧を任意に設定できる利点があります。

おもに、機械室・電気室・倉庫・駐車場などで使われる方式です。

一般的には、外気を浄化するためにエアフィルターが必要です。

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■ 第二種換気方式

送風機で室内に外気を供給し、排気は排気口や開口部から屋外に押し出し自然排出を行う換気方法です。

室内の静圧(空気圧)は正圧(プラス圧)になり、他の部屋から汚染した空気が 入ってこないという利点があります。

この方式は常に室内を清潔に保たなければならない無菌室・手術室・クリーンルームなどや、ボイラーなどへの燃焼空気が必要な場合などに用いられます。

一般的には、外気を浄化するためにエアフィルターが必要です。

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■ 第三種換気方式

給気は給気口や開口部から外気などを自然流入させ、排気は排風機によって強制的に行う換気方法です。

室内の静圧(空気圧)は負圧(マイナス圧)になるため、ほかの部屋に煙・水蒸気・臭気などが漏れるのを防ぐという利点があります。

この方式は厨房・浴室・便所・喫煙室などに用いられ、現在ではメンテナンスが容易でトラブルが少ないため、一般住宅の換気方法として最も多く使用されるようになっています。

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